『ダンボール戦機』に登場する小型ロボット、LBXが美少女となり戦うゲーム、『装甲娘』がリリースされて3日が経ったが、皆さんはプレイしているだろうか。
『ダンボール戦機』の発売当時から熱心なファンであり、この『装甲娘』についても逐一情報を追っていた私はというと、こうしてブログを立ち上げるほどにドハマりしている。この令和の時代に『ダンボール戦機』の新作が遊べるというだけでファンとしてはこみあげてくるものがある。
しかしこの『装甲娘』は現状、とても原作からのファン達に受け入れられているとは言い難い。YouTubeの装甲娘の公式動画には原作ファンたちの「こんなのダンボール戦機じゃない!」といった怒りのコメントが多数書き込まれているし、私がTwitterでつながっているダンボール戦機ファンの人たちの中にも、拒絶反応を示している人は少なくない。
というか私も3年前の発表当時は、かつて夢中になったカッコいいLBX達の変わり果てた姿、『ダンボール戦機』のコンテンツとしての魅力をほとんど感じられないその有様を目の当たりにして、怒りのツイートを連投した。
なんて言うと思ったか!ざけんな!こんなのダンボール戦機じゃねえ!
— イーター (@eater_P3) 2017年9月29日
↑「ダンボール戦機新作発表」の見出しを見て歓喜の発狂ツイをしたあとに詳細を知った時の心の叫び
しかしいざプレイしてみると『装甲娘』の、ダンボール戦機シリーズの新作と呼ぶに相応しい、原作を重んじた多くの要素を目の当たりにして、3年越しの熱い掌返しをせざるを得なくなった。
装甲娘のストーリー、根底のテーマとか割とちゃんと原作に沿ってて感動してる
— イーター (@eater_P3) 2020年5月21日
普通に続編やん
ということで今回は、『ダンボール戦機』のファンだが、LBXの美少女化や世界観の改変は到底認められないので『装甲娘』をプレイするつもりはないという方達に向けて、『装甲娘』の、「ダンボール戦機シリーズの最新作」としての魅力を伝えていきたい。
原作から引き継いだ世界観
『装甲娘』の世界は『ダンボール戦機W』のミゼル戦後から分岐したパラレルワールド、地続きの世界線となっているため、物語に多くの原作の要素が登場する。やはりファンとしては、見知ったキャラや単語が登場するだけで、興奮が抑えられない。原作と同じ声優さんが声をあてているのも素晴らしい。
現在公開されてるストーリーだけでこれだけの原作キャラが登場するので、今後も多くの原作キャラが参加することは間違いない。ジェラート大尉が登場するなら、Wのアニオリキャラで、リトルブルーボックスのボーカルのhieさんが声優を務めるアリスちゃんも何らかの形で登場するのでは……と、夢は広がるばかりである。
ダンボール戦機の資料としての価値
原作の要素を取り入れるだけでなく、原作では明かされなかった事実が明らかになるのも『装甲娘』の魅力だ。本作のストーリーでは、Wでストーリーの中心となったオメガダイン社の、元傘下企業として「クロノスセイバー社」なるものの存在も明らかになったし、細かい点でいえば川村アミの出身地や誕生日も明らかになった。
またTwitterでも話題になっていたが、今まで手に入らなかった、高画質なLBXの立ち絵が表示できるのも見逃せない。こちらはその装甲娘の所持・未所持に関わらず実装されているものはすべて見ることができるので、お財布に優しい点もgood。
LBXの軍事利用が正当化される世界観ではないという事
TwitterのTLにてとあるアミ推しの原作ファンの方が「LBXをダンボールの中に戻したいという想いも忘れて、パンドラを着て戦うアミは見たくない」という旨のツイートをしているのを見かけたが、本作ではそのようなキャラ崩壊は決して無い。またLBXの軍事使用が正当化されているという事も無く、あくまでLBXをダンボールの中に戻すための戦いであるということを明言させてもらいたい。
原作からのキャラである山野淳一郎博士やアミに関しても、LBXが軍事利用されている現状についての想いを吐露する場面があるので、是非その目で確かめてもらいたい(ダイマ)。
LBXのド派手な必殺ファンクション
『装甲娘』の戦闘は、美少女同士が戦うだけだと思っている方達も少なくないが、なんと本作ではロボットのままのLBXも戦闘に参加し(正確にはそのLBXのデータを記録したACCMだが)、原作さながらの必殺ファンクションを、おなじみのナレーションと共に発動する。その演出もなかなかに凝っていて、たくさんのLBXを集めてたくなる。
今はまだ登場するLBXの数は少ないが、今後どんどん増えていくにつれて、本家ダンボール戦機のような「好きなLBXで戦う」楽しさも出てくると思うと、非常に楽しみである。今のところこのLBXにも課金要素は無いので、どんな人でもLBXを集める楽しさが味わえるのが素晴らしい。
『装甲娘』ならではの良さも
私はダンボール戦機シリーズのストーリーやキャラクターもさることながら、やはりその非常にクオリティの高いロボットアクション、ハイセンスなLBXデザイン(ちなみに私はシーサーペントのデザインが特にお気に入り)が大好きなので、『装甲娘』を実際にプレイするまでは、「LBXの擬人化」という点に関して、全く魅力を感じていなかった。しかし実際にプレイしてみると、LBXが擬人化されたことによる新しい魅力も感じられて、これが今私が『装甲娘』を楽しんでいる大きな要因の一つである。
例えばこの、アミがクノイチの装甲をまとって戦う少女のトウモト ケイに対して、愛情を伝える場面。
このようにLBXプレイヤーが直接、相棒のLBXに自分の気持ちを伝える場面は原作でも多くあったが、それに対してLBX側(厳密には違うけど)が言葉でレスポンスを返すのは本作ならではの展開である。装甲娘たちも、各々のモチーフとなったLBXのイメージに近い性格をしているので、設定上は違うのだが、「LBXの擬人化」として自然に受け入れることができ、なんとも不思議な感覚。
このように「LBXがしゃべるようになった」ことによって原作のワンシーンに新たな面白さが生まれる展開が『装甲娘』には数多く存在し、「LBXの擬人化」という設定をうまく生かしているな、と感心した。
他にもこのシーンのように、「元がLBXという設定を活かした会話」も多く取り入れられており、LBXが擬人化したことによる新しい魅力を、存分に感じることができる。
こうしたシーンを見ていくにつれてだんだんと、本家のLBXへのそれと同じような愛着が彼女たちにも湧いてきて、気づけばすっかり『装甲娘』の世界にハマってしまうのだから、非常に巧みなつくりである。
まとめ
最初は半信半疑の状態でプレイした『装甲娘』だったが、そこには原作ファンの人たちにこの新たなる『ダンボール戦機』の世界を受け入れてもらうための多くの工夫がなされており、原作である『ダンボール戦機』の世界観を汲み取りながら、そこに新たな楽しみ方を提案してくれる素晴らしい意欲作であると感じた。なので、「こんなのダンボール戦機じゃない!」と思った原作ファンの人達にも、いや、そういったファンにこそ、一度触れてもらいたい作品である。
以上。某ゲームレビューサイトみたいな記事になった。『装甲娘』の良さを伝えたくて勢いでブログ開設しちゃったけど今後はTwitterでは書けないような長文で、好きな作品を語る記事でも不定期で書こうかな。イーターでした。
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